昨年の2月に産まれたムスコ。
私の両親は元々フットワークが軽いので、既にムスコに会っている。
しかし、シオモニ(義母)はまだ写真やビデオでしかその姿を見たことがない。
早く会わせてあげたかったけれど、1歳を過ぎてからしか飛行機には乗せないと決めていた私たち。
1歳を過ぎた最初の長期休暇黄金週がその機会となった。
1年前からチケットを予約し、いつもはやらない成田エクスプレスの予約まで済ませた。
後は当日早めに起きて出発するのみ。
如何せん子連れの旅行(しかもベビーカーなし)は初めて。
時間も読めなければ、ベビーキャリーでのムスコのご機嫌具合も分からない。
早め早めの行動が吉なのだ。
当日は6時前に家を出たところ、予定より一本早い地下鉄に乗ることができた。
予約しておいた成田エクスプレスまで少し時間があったので、ベンチに座ってしばし待つ。
ヲットと韓国に行ってからのシュミレーション等々をしているときにふと気がついた。
「今何時だろ?ちょっと時間かかり過ぎじゃね?」
ところが、普段、携帯を時計代わりにしている私たち。時間がすぐに分からない。
バックの中から携帯を取り出そうとしたその時、目の前を成田エクスプレスらしき電車が通り過ぎて行った。
・・・・・・通過?
いやいやいやいや。
けれど、止まった気配はないし、予約したのとは別の電車だろうか。
焦る気持ちを抑え、駅の電光板を見ると、さっきまで光っていた成田エクスプレス7号の文字が消えている。確実に時間も過ぎている。
まさかの乗り過し。私たち夫婦にしては珍しく時間よりずいぶん前に着いたのに、まさかの乗り過し。
いた仕方ないので、次の成田エクスプレスに乗ることにした。
こんな時、普段の私たちなら時間ぎりぎりに行動するので、確実に飛行機には乗れないのだけれど、少し早めに動いていたため、次の電車でも間に合う時間だったのだ。
空港に着き、チェックインカウンターに向かうと、はるか遠くからでも長蛇の列が読み取れた。
大きくため息をつきながら列に並ぶと、どこからともなく紳士が現れ、「お子様連れ専用のカウンターなら待たずにチェックインできますので、こちらにどうぞ。」とおっしゃる。
神だ。
我が家とは全く縁のないえぐぜくちぶカウンターの端に設けられた子連れ専用カウンターは全く人がおらず、3秒でチェックイン。そして、さらさらっと出国手続き。
お子様のおかげで優先搭乗もでき、なんだこんなに早く来なくてもよかったじゃないかと思う始末。
初めての飛行機。
ムスコは何から何まで私似なので、きっと耳も弱いに違いない。
泣くんだろうな。ギャン泣きするんだろうな。
そんな親の心配をよそに、寝起きのムスコはご機嫌よろしく、半死状態の私の顔をいじくりまわしウキャウキャ楽しそう。
とりあえず、密室でギャン泣きされずよかった。
安心して、ムスコの朝ごはんを準備する。
ご機嫌でパクパク食べるムスコ。
あっという間に完食。
そして、いつもの如く、もっとくれとばかりにギャン泣き。
飛行機とは全く関係ないところでギャン泣き。
誰に似たのか食いしん坊のムスコ。まさか、ここで泣くとは。
ともあれ、飛行機は無事に飛び立ち、約2時間後無事韓国に到着した。