さて、週末のチプトゥリ(引っ越しパーティー)。
狭いマンションに20人が押し込められ夕刻より開始。
今回、ヲットには「トイレットペーパーや洗剤はいらないから、その代りに飲み物を買ってきて欲しい」と伝えてもらった。
(※韓国ではチプトゥリにトイレットペーパーや洗剤類を持っていくのが一般的(だった?))
4時半過ぎになり客人が集まり始め、ご挨拶すると、皆さん何かしらの包みを渡してくださる。
それはどう見てもトイレットペーパーやテッシュ、洗剤といった類のものではなく、さりとてビールなどの飲み物の類でもなさそう。
数年前、ソウルでチプトゥリをやったときは100%の確率で皆さん、洗剤やら石鹸やらを持ってきてくださった。
が、昨今の韓国ではそんな古い習慣は消えてしまったのだろうか。
こんなんもらうぐらいなら、洗剤のほうがまし・・・・的なものもあったりしたけれど、せっかくのご厚意である。
まずは皆で乾杯。「チュッカトゥリムニダ!(おめでとうございます!)」
・・・・・・って、何に?
などの素朴な疑問はこの際置いておき、再び台所に立ち、もくもくと料理の続きを始める。
一番好評だったのは予想通りカルビチム(カルビの煮物)。 ・・・・でしょうな。
次はキムパップ(韓国風海苔巻)。 ・・・・でしょうな。
日本人の奥様ズにお褒めいただいたのはキッシュ。
そして、そのキッシュと言う未知なる食べ物を指差し、(日本人)嫁・友に「これ、何?」と確認する韓国人ズ。 ・・・・でしょうな。
嫁・友が「キッシュだよ。」と、キッシュの説明をすると、ひとしきり聞いたあと、「へぇ~。こんな食べ物初めて見た。で?なんていう食べ物だっけ?」と韓国人ズ。 ・・・・でしょうな。
宴もたけなわになってくると(いや、約1名は来てすぐからだったぞ!)、暇を持て余すのか子供たちが騒ぎ始める。
食べ物を持ったまま家じゅうを走り回る子供たち。いや、正確には子供1名。
畳やラグに落とした食べ物を上から擦りつけるかのように踏ん付ける子供1名。
気がつけば、ドアを閉めてあった寝室に入りベットの上で飛び回って遊んでいる。
もちろん、両手に食べ物いっぱい♡
(後に、このうちの一人はお父さんからこっぴどく叱られ、泣く羽目に)
ふすまに体当たりしてみたり、押し入れや引き出しをバンバン開け閉めしてみたり、無法地帯。
そして、それを見て「こら!やめなさい!」と叱る
別の子供のお父さん。
しかし、他人の親に怒られたぐらいじゃビクともしない王子。パワーは増すばかり。
鬼の形相の私が気になったのか、急に「じゃあ、そろそろ・・・」と皆さん帰り支度を始めた。
あら、お帰りになるのは、その子のご家庭だけでよろしくてよ?などと思いつつも、お見送り。
「また来てくださいね」と心にもないことを冷たい笑顔で日本人らしく言ってみたりもした。
部屋に戻るとまるで戦場と化した我が家。
それから3時間もくもくと片づけた。
いろんなことが予想通り。何も壊されず、シミ・汚れ程度で済んだだけでもよしとしなければ。